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「ふたりの女王 メアリーとエリザベス」

16世紀、スコットランドの女王メアリーと、イングランドの女王エリザベス。
お互いに最高の教養と知性を兼ね備えて、
女性君主として国を治める立場であったけれど、対照的な人生を送る。

血縁でありながらも、イングランドの王位継承を巡り争う二人。
陰謀渦巻く男性社会の宮廷のなかで、
女性君主として生きる二人は、
互いに恐れを抱きながらも、どこかで共鳴し合う部分もある。
でも、メアリーの運命は過酷で、謀叛の疑いで捕らえられ
長い年月の幽閉の果て、エリザベスによって処刑される。

その後、独身であったエリザベスの血筋は絶え、
メアリーの遺児、ジェームス一世が、スコットランドの王位を継ぎ、
かつエリザベスの死後、後継者としてイングランドの王位も継ぐことに。
以降、メアリーの直系子孫が累々と王位を繋げていく。

今、メアリーとエリザベスは、
ウエストミンスター寺院の、ヘンリー7世貴婦人の礼拝堂の地下墓所に
眠っているそうな。
存命中は、対面する機会は無かった二人が(映画では、びっくりのご対面シーンあり)
墓所でお向かいさんになるなんて。

メアリーの息子、ジェームスが、エリザベスの死後、
母親のメアリースチュアートの棺をピーターバラ大聖堂から
エリザベスの眠る同じ場所に移したとのこと。

彼に、母親への敬慕の念が残っていたならば、
幼い頃に生き別れた母親を思う思慕の情なのかしら?

成人したジェームスは、幽閉の身の母親を
見捨てたという史料を読んだ事もあるけれど、
もし事実であれば、
母親が固執したイングランドの土地に眠らせることが、
彼なりの謝罪の念のなのかー、
運命に翻弄された親子の情は、謎ですね。


当時の貴族たちの生活を想像させる映像は、
冷たそうな石造りの城を取り巻く陰鬱とした暗い空気に満ち
荒涼としたスコットランドの大地は、寒々しい。
宮廷は、陰謀、裏切り、暗殺の繰り返し、
さらに、宗教改革の闘争で、生々しくドロドロです~。

でも、怖いもの見たさで見てしまうー。


by poco_a_poco_2008 | 2019-03-23 23:50 | 映画&観劇&本 | Comments(0)

気ままに綴るあれこれ日記


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